夕日に紅葉した銀杏並木が輝いていた。いつも見ている自宅前の光景であるが,きょうは,しばし我を忘れて木々で輝く美しく色づいた葉を見上げていた。そんな私にご近所の方が,「きれいですね。わたしもちょっとそこまで見にでかけてきました」と声がかかった。枯れるのではなく,きちんと命の摂理に従って,美しく輝き,命を内に暖めている。
5日,6日の人権大会は,やはりいつもながら感銘を与えてくれる。シンポジュームでは「消費者市民社会」という言葉が印象に残った。消費者保護基本法が消費者基本法と改正されたとき,消費者は単なる保護の対象ではなく,権利主体者として消費社会においてその形成に積極的に関与していくべき行動する消費者であることが方向づけられていた。そのことと新しく提唱されはじめた消費者市民社会ということとの繋がりが明確に意識させられた。このシンポのなかで,消費者団体の消費者市民社会において果たすべき役割についても考えさせられた。
6日の大会では,いつもながらしつこく大会議案に反対するグループの方が意見をだし,盛り上げて?くれる。日弁連では捜査の可視化について,早期に実現すべきであると運動を積み重ねているが,かつて可視化法案を民主党自体が提案をし,参議院で可決したこともあり,その民主党が政権を執ったのであるからいまこそ運動を強めて可視化を実現しようというわかりやすい宣言案だった。これに反対するグループは,こうした運動をすることは可視化とともに盗聴などの違法な捜査を容認することになるからこのような宣言をすべきでないというのである。可視化には賛同するといいながら,実はいろんな理由をつけて決議に反対という。こうした消耗する議論がことあるごとになされる。
そして,きょうは産廃設置問題で地元の人たちとの打ち合わせをし,夜はバイエルン放送管弦楽団と五嶋みどりのコンサート聴きにいった。五嶋みどりの奏でるバイオリンはまさに神業といおうか,強く,弱くやさしく,複雑な音色を十分に堪能させてもらった。実りの秋を感じさせてもらった一日であった。