私の年賀状

2010年1月5日

年賀状を印刷所にだすのは11月下旬である。いつも,その時に感じている何かを残すつもりで,一言を書き留めておくことにしている。ばたばたしているときに,ぎりぎりの日程でとりあえず頭によぎることを走り書きにしてまとめてだすので,かえって私の心象を表すものになっていると例年思っている。今年は,以下のとおりとなっている。

「ベルリンの壁の崩壊から20年

アメリカでは黒人初の大統領誕生

日本では政権交代と新しい政治の始まり

核廃絶と地球温暖化阻止への世界の決意

しかし「貧困」問題の拡大は深刻

これらの視点を見据えながら,今年も頑張ってまいります。」

東西の壁は崩壊しても,なお東西問題は日々の政治のなかで対立はうごめいている。ブタペスト,プラハの街の美しさの裏側には,戦車で弾圧された歴史があり,ドレスデンにはその融和の象徴フラウエン教会の塔が輝いている。しかし,2001年9月11日のニューヨークのテロ事件は未だに世界の政治のなかで大きな意味を持ち続けている。そんななかでの黒人初の大統領の誕生である。日本ではこれまた革命であったといっていい選挙による政権交代が実現した。そして,核廃絶と地球温暖化阻止に向けての宣言と世界会議の開催。
そして,国内では昨年の年末にも「路上生活者」のための支援活動が政府,民間でなされた。

壁の崩壊の原因となったライプチヒのニコライ教会に寄ったことがある。壁の崩壊数年後にベルリンに行った。9.11の事件の半年後にニューヨーク,グランドゼロ地点に行った。世界最大のジグソーパズルと言われたフラウエン教会にも復元完成の年にでかけた。プラハの春の舞台,核廃絶のオバマ演説のプラハにもでかけた。歴史の動いた現場を体験した。長い歴史の一コマを追体験した気分である。現在準備中の産廃施設建設問題は,地球温暖化を阻止する視点を持って取り組むべきだと思っている。貧困問題を背景に持つ事件は多い。こうした問題の本質を考えながら日々の事件処理にあたりたいという決意であった。

歴史の現場にたつというのは深刻なことばかりではない。ウイーンフィルのニューイヤーコンサートが衛星放送で中継でライブ放映されていた。全世界の人が世界一流のオーケストラの歴史的コンサートホールでの演奏を同時に体験することができるのである。私も映像をこのライブ中継で,音声をFM放送にして楽しんだ。このコンサートホールの楽友協会でもコンサートを聴いたことがある。中継を見ながら,あの席に座っていたのだと思いおこしながら,はなやかなライブ感を味わっていた。

今年も,本質の見極めを間違えないで,しっかりとした視点で事件に取り組んでいきたいものだと仕事始めに「決意」(私の本音からいうと言葉がきつすぎる)した。いや,こんなことを考えていた。

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