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高校の同窓会が倉敷のアイビースクエアであった。２年前，還暦を迎えた年に泊まりがけの同窓会があって以来の開催である。おもしろいのは，何年経過しても，あのころのイメージのままでそれぞれが生きてきている雰囲気があるということである。結構，無謀な感じの人はその後もそんな感じの人生を送っている。しかし，恩師たちの年を取るスピードが我々の場合とはずいぶんと遅いのではないかと思わされる。いつまでもあまり変わっていないのだ。
金曜日に担当していた刑事事件がニュースで報道されていて，私が写っていたことを多くの人から指摘された。みなさんが，わずかの間に流れた映像で，私のことを思い出していただいていたのは嬉しいが，さてその報道が何であったかはほとんどの人が覚えていなかったようだ。それでいて，その報道を見ただけで「活躍されているようで，，，」と言われても，それはちょっと違うのではないかと思ったりして気持ちのうえではしっくりしない。また多くの人の挨拶に「第２の人生を利益を求めないで，，，」などという言葉もでてくる。私にとっては第２の人生はなく，おそらく第１の人生のままであろう。また利潤を求めないというのも前からそして今後もずっとそうかもしれないなどと思うと，何となく違和感を感じていた。
二次会の輪から抜けて，美観地区をゆっくりと散策しながら駅に向かった。そして，途中で経営者が変わったが，歴史のある珈琲館に寄って「琥珀の女王」を飲んで帰った。水出しの濃い深みのあるコーヒーであるが，それでいて飲み口が優しい。さらに歴史のある喫茶店は大原美術館の隣にある「エルグレコ」である。ここはわいわいがやがやとはいっていっても全く違和感のないところであるが，その歴史からであろうか落ち着ける場所でもある。次の同窓会は，２年後岡山での開催となる。