産廃処分場予定地視察

2010年1月12日

産廃処分場建設問題に関して建設予定地の住民側から事件として受任している。多くの弁護士とともに対応していくことになっていて,きょうは7名の弁護士で参加した。軽四輪がやっと通れる山道を予定地まで登って行った。深い谷間で周辺からは見ることのできない位置である。谷間には大きな苔むした岩がごろごろとしていて源流と思われる水が流れてだしている。谷間の両側にはかつては耕作されていたらしい小さな既に大木が生長している棚田跡が伺われた。こんなところにまで,人が耕作していたころがあったのかと驚かされた。産廃問題がなければ,平和な自然豊かな村である。

しかし,この近くには幹線道路が通っていて,遠くから廃棄物を運んでくるには便利なところに位置している。そのせいか,この周辺の地域には廃棄物処分場があちこちに点在しているようである。人目につかず,田舎の山奥に,反対運動の起きにくいところを選んで廃棄物処理場は企画される。この地域も高齢化の進んだところである。この谷川の下流域には上水道の取水口がある。この地域には多くの猛禽類の希少動物が生息している。夏には蛍の飛び交う地域である。こうした,施設は,もっとも相応しい場所にできるのではなく,もっとも弱い地域にできるものだということを実感させられる。

今日の現地との交流会では,現地視察後に皆さんがうどんとおむすびを作ってくれていた。住民の人々のあたたかいもてなしととともに,処分場を絶対作らせない決意を感じることができ,今後の責任の重さを改めて感じさせられた。

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