止めてはならない「司法改革」

2010年3月17日

きょう,日弁連の委員会事務局会議にでていた。会議が予定されている部屋は当方の会議に直前まで別の会議に使用されていて,部屋の外で待っていた。時間が来るやいなやそこから荷物を抱えてあわただしく出てきたのは,次期日弁連事務総長就任予定の海渡さんともう一人の方であった。次期執行部の関連で打ち合わせをしていたのだと思われた。

今回の日弁連会長選挙は,マスコミには大きく取り上げられていた。争点はもっぱら法曹人口問題であり,いっぽうは1500人と宣言し,もう一方は今の3000人構想よりは減少が必要という数字を明確にしなかった。1500人にするといった方が勝ったという結果である。なんと実りのない争点だったかと私は思う。すかさず,選挙の翌日,翌々日の社説には各社が,内向きの議論をするなと批判的な論説がでていた。まさに国民目線を忘れた議論であった。どんな司法を目指すのか,司法についての具体的なビジョンが語られないでただ法曹人口が多ければ弁護士が喰っていけないという議論に終始したことは残念である。

こうした,状況ではあっても日弁連の関連委員会では,裁判官増員運動に向けてのパンフレットづくり,国会での最高裁の少しでも前向きな方向の答弁をひきだすべく,法務委員会のメンバーに直接あって実情を訴えたりの活動をしているようである。今日の会議のなかでそのような動きがなされていることが雑談で話されていた。宇都宮次期会長は「司法改革は一時立ち止まる」との意見を述べていたが,司法改革は止めてはならない弁護士会の常に永遠のテーマであるべきだと思う。

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