自己破産・免責そして再出発

2006年8月24日

午前中は2件の破産・免責審尋があり、午後からは大阪家裁での遺産分割をめぐる審判手続きであった。大阪までの新幹線はまだ家族連れが多く混んでいたが、岡山発ののぞみに乗り座っていけた。rnrn2件の免責審尋のひとりは何ら免責事由に問題がなく債権者からも異議などの意見はだされず、形式的な集団での審尋であった。まだ20代の若い娘さんである。資格をとるべく勤務していた会社をやめてアルバイトをしながらその勉強に専念しようとしていたところ、体験商法と言われている悪徳商法にかかり、多額の負債を抱えてしまい、夜の仕事もしながらこの支払いをしてきていたがついに体をこわして、支払いができなくなって、法律扶助協会の援助をえて破産宣告手続きをした。今もアルバイトの肉体労働の仕事をしながら頑張っている。近く免責決定が出る見込みであるときいて嬉しそうに「ありがとうございました。2度とこんなことにならないように頑張ります」とお礼を言われた、この費用は法律扶助協会が立て替え払いをしていて、これを今後も分割で支払ってもらわなければならない。しかしそのことも1ヶ月毎に分割で支払う時に、2度とこんなことにならないようにと新たな決意をすることができますとこれも前向きに捉えている。なんの心配もなく安心して手放せる依頼者である。法律扶助協会の業務は10月から「法テラス」に移行される。rnrnもう一人は、個別に審尋手続きがなされたが、特に免責に問題があったわけではない。破産宣告の準備をしていて債権調査をしていたところ、申し出のあった債権者のうち3件のサラ金業者に対しては債務どころか合計150万円近い過払い請求債権があることが判明し、訴訟を提起するなどしてその金額を回収し、その金額を債権金額の割合に応じて任意に配当して免責審尋を迎えたのである。この人も少しでも債権者の皆さんに返済できて良かったと喜んでいたが、このような過払いが生じるような取引でなかったら、今回のように破産に追い込まれることはなかたのではないかと思われる。グレーゾーンの廃止はこうした人が破産に陥ることなく過ごせる経済社会を作ることであると実感する。rnrn午後からの遺産分割の審判事件は、3月に調停が不調となり、審判手続きに移行したのちにいろいろと関係者で主張をさらにだしあっている状況で、どこに落ち着くか検討がつかないもつれた事案である。期日の1回1回に、その人の全人生をかけて主張されてくる関係者がいて、なかなか落ち着くところに落ち着けない。遺産分割は関係者の人的関係の帰着する問題であり、単純な金額の問題として処理できない。これは疲れる事件である。rnrn公明党の代表が代わったとのニュースが流れていた。このことと関係ないが、日本の統一協会の会長にも移動があったようで、どうやら先祖帰りしたとのことである。「業績」低迷のなかで内部の微妙な権力闘争の結果であろうか。

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