憲法記念日

2010年5月5日

昨日は、憲法記念日であった。
私の誕生日は、憲法が施行される前日である昭和22年5月2日である。まるごと現憲法と人生を共に?にしているといえる。この間に憲法改正論議、憲法9条の軍備問題が厳しく論争されてきた時代もあった。しかし、今はその論議はほぼ沈静化して、冷静に今の憲法の上に生きているという状況だと思える。憲法がだんだんと我々自身の血肉となりつつあるといえるのだろう。

小学校6年生のころか、耳にはラジオのニュースを通して「アンポハンタイ コッカイカイサン」という意味のわからない言葉が何度も響いていた。憲法9条が真正面から問われていたころだ。最近明らかになった核密約問題はこのころからのことである。大学生になってからは、5月3日は決まって文京公会堂で開催されていた憲法問題研究会主催の憲法記念講演会に出かけていた。我妻栄、美濃部亮吉、大内兵衛、久野収、大江健三郎氏らの講演を生で聴いたのもこの会であった。憲法改正を許さないという強い運動がそこにはあった。

1987年の憲法記念日には、朝日新聞阪神支局銃撃事件が発生した。護憲の立場で論陣をはる言論界に対するテロであった。私も、背後関係が取りざたされていた宗教団体とのある交渉事件で、あの事件のこともあるので気をつけるようにと脅された。それから20年後にはその言論を封じ込めようとしたその現場に行ってみた。そして今、憲法改正のための手続き法である国民投票法が施行されるそうだ。改正のための手続き法が形成的にあってもいいが、これが必要となることだけは避けなければならない。そうならないように国民主権、平和主義、基本的人権の尊重は絶対に崩せない絶対的な人類の目標として求め続ける努力がこれからも必要である。沖縄、普天間の問題も実はその根本問題が問われている。真正面から憲法にも向き合った議論が必要である。それがあってこそ憲法が真に「血肉」になっていくのだろう。改憲論者は自民党ばかりでなく民主党にもいる。時流にのっての軽い議論ではなく、今の憲法をより前進させるためにはどうしたらいいのかの観点からの論議を深めて欲しいと思う。その意味で、自民党が憲法改正をやりやすくする憲法改正案をだそうとしていることにはそうかんたんに賛同が得られるとはおもえないが、、、、、。

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