あのとき,うらやましく思ったことが

2010年5月19日

連休が終わって2週目にはいった。いくつかの事件,いや結構の事件で,前の期日に裁判所にこの時期に書面提出をすることを約束している。連休中には裁判所からの宿題は十分にやりきって,連休があければ直ちに提出できると思って予定していたからだ。いつもこんな約束を多くしてしまう。ところが,そうはうまくは行かないのが例である。連休中にはそううまく仕事がこなせるわけはない。そこそこいろんな用事がはいってくるのである。ということで,ここのところ連日,裁判所への宿題である書面提出が続いている。やはり手をつけるのは期限の前日なのである。気が抜けない日々が続いている。

今から17年ほど前のことである。デトロイト,ニューヨーク,ワシントンと消費者教育の調査に日弁連からでかけた。英語があまりできない私が団長であり,ツアーコンダクターだったのでいろんなところで苦労した。今,日弁連の会長している宇都宮さんともいっしょだった。調査の終わった最後の日にナイヤガラの滝をみる観光にみんなででかけた。その滝をみる観光船(霧の乙女号)の上で岡山弁護士会の先輩弁護士夫妻に偶然に出会ったのである。このときは本当にその偶然にビックリした。大蔵省に勤務している息子さんがワシントン勤務となっていて,呼んでくれて観光をしているというのである。こちらは,英語もあまりできない中,苦労しながら調査活動をし,やっとの思いでその職務を一応おえたところであった。経済的にも時間的にも余裕のある旅ではないし,参加したメンバーも自費でしかも忙しい時間をやりくりしての調査であった。その先輩弁護士の息子さんがワシントンで活躍し,アメリカまで観光のために呼んでくれて優雅にナイヤガラ観光とはなんと幸せな人かととても羨ましく感じた。まだその当時はアメリカも遠かった。今でも,この先輩に弁護士会で出会えばこのことをなつかしく話してくれる。そのとき,私はいつもあのときとても羨ましく思った気持ちを思い出す。あのとき,私も,のんびりと観光で来れる機会があればと思ったのだ。

来週末,アナハイム球場でエンジェルスとマリナースの試合を観戦する。長男がロスの法律事務所で働いていて,6月末には帰国することなっている。息子があちらにいる間に一度はロスに行って見たいと思っていたのだ。そしてどうせ行くのならイチローと松井が同時に見られる日がいいと日程を決めた。そうして考えてみるとあのときとても羨ましく感じていたことと似ていることが自分にも起きていると気づいた。時代が違うせいかあのときうらやましさを感じたほどの気持ちはない。しかし,嬉しいことの一つであることは間違いない。十分にシアワセ感に浸るためにこの1週間はしっかりと仕事をやりぬかなければならない。

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