もめた?総会

2010年5月25日

先週の土曜日は岡山弁護士会の定期総会であった。決算承認と今年度の予算の議決が主な議題である。いくぶん,いつも意見がでるのは仕事柄の習性といってもいいので仕方がないことである。この総会から,会員は委任状出席でも可とされた。安易に委任状に頼る総会となっては困ると出席会員は1名のみ委任を受けることができるようになっている。会員数も300名近くにもなってくるとよほどのことがないかぎり総会を欠席することはないだろうという常識は通じなくなってくる。しかし,会館の3階ホールはほぼ満員の状況で開催された。

10時開会なのでいつもは12時頃には終わる。しかし,いつもはすんなりとほとんど意見のでない決算の承認についていろいろと意見がでてきた。この議題だけでも1時間を経過しただろうか。もめた一つの争点は,会館が全館禁煙となり,喫煙者は会館の外に設けられた喫煙場所でしか煙草を吸うことができなくなったことに関してであった。あるヘビースモーカーは,煙草を我慢することのできる時間がわずかであり,煙草が吸えないのであれば,会館にくることはよほどのことがないかぎりこない。会館を利用しないのだから会館積立金の支払額を減額して欲しいとのことであった。少数者の切り捨てであり,少数者の権利を多数で侵害する行為であって許せないというのである。しかし,館内での喫煙は必ず他の会員,事務局などの受動喫煙を生むことになる。世界は公共施設での禁煙を原則とするようになってきている。これは,やはり喫煙者は我慢をしてもらうべきだろうと思う。喫煙する権利は,合理性をもって制限できるはずである。制限したからといって,マイノリティを阻害したとの評価は誤っているのではないかと思う。
問題はどうやら,その決め方にあったように思われる。やはり突然に禁煙にするのではなく,いろんな手だてをしながら喫煙者の理解を得るべく努力をして,民主主義のルールに則って処理されれば基本的には納得してもらうしか方法がないだろうか。とんだ禁煙論議であった。弁護士会員として参加した江田参議院議長の挨拶もあった。少しの行き違いが,だんだん大きくなり,論議はとんでもない方向に進展して行くことにもなる。

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