表紙を飾ったテミスの像

2010年7月2日

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調停成立は無理なのではないかと思えていた事件であった。最初に相談に来られた直後から何度も何度も本人から電話が架かってきていた。まさに事件処理は,カウンセリングであると自覚せざるをえない状況であった。いろんな条件がうまく重なり,きょうは離婚について調停成立となった。家族,本人が明るい表情となってお礼を言われたときはほっとした。離婚という決して前向きな解決ではなかったかもしれないが,新しい道を歩み始める勇気を持たれたことは良かった。午前中にこの調停が無事成立して事務所に帰ると新しい離婚の相談予約が入っていた。5年ほど前に,5年ほど経過すれば離婚をしたいと相談に来られていた方だ。離婚事件が1件終わったと思ったら,また依頼がきた。実は,数日前に熟年離婚の調停事件に関して,離婚しないという調停ができたばかりであった。確かにこの種の案件の取り扱いが増えてきていることを実感する。

「かかがやき」という中国地方の弁護士の加盟する中弁連の機関誌がある。この最新号の表紙に私の事務所に置いている「テミスの像」の写真が表紙を飾った。この写真は私が撮影したものであり,このブロンズ像は,2008年9月にウィーンを旅行したときに,蚤の市で苦労しながら買い求めた思い出のものであったので,こうして表紙を飾ったものを観るといちだんといとおしくなる。実物よりも写真の方がいちだんと立派そうに見えるから不思議だ。これを買い求めるまでにはエピソードがある。このことは前にブログでご紹介した。手持ちのユーロが少なく,買うには足らない所持金であった。どうしても買おうと決意して,値切りに限界があると,ホテルまで帰り,現金を両替して再度購入したのである。180ユーロの当初価格から140ユーロまで値切っての購入であった。さらに同じものがザルツブルグの店頭に280ユーロ(しかも70%オフ価格として)で陳列したのを観たときは嬉しくなった。さて,何でも鑑定団にだせばどのくらいの評価になるだろうか。

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