久しぶりに中川先生にお会いした。昨日，御津産廃事件の弁護団会議に出席していただいた。中川先生は，吉永産廃事件の強力な助っ人学者であった。画期的な最高裁判決も生まれ，思い出に残る輝かしい結果を残した吉永産廃事件のあのころのことがしばしの間，頭によぎっていた。中川先生は，吉永産廃事件でお世話になっていた終わり頃，中津川市の市長となった。いろいろとアドバイスをいただくために何度か中津川市を訪問し，勉強させてもらった。そのうちあわせの時に馬込の町までドライブに連れていってもらったこともある。木曽路のドライブの途中でおいしい蕎麦を食べ，木地師の工房を見学したことも思いだされた。この運動の中心にあった方と一緒であった。その方が事件の終了後急死されたので，よけいそのころのことが夢をみていたかのように思い出されるのである。
その先生にまたまた，アドバイスをいただくことになったのである。歯切れの良い，相手を圧倒させる口調はいまだ健在であった。弁護団に参加して頂いている若い弁護士たちは，私たちが「吉永産廃事件」といっても何のことかよくわからないはずである。そこで，この戦いをまとめた記念誌の掲載記事のなかからいくつかコピーして渡した。あの事件で得られた感動を少しでも共有でき，今の御津産廃運動を担当することの感動を得ることができたらと思うのである。