盆も明けて

2006年8月17日

盆の明けた16日は通常業務の開始である。厳しい暑さが続くがやはり今年の夏の終わりに向かって急速に進んでいく気分だ。幾ばくかの寂しさを覚える節目の時を過ぎた。暑さの中の風、朝夕の気温、雲の形が微妙に違って見えてくる。この期間にやれると先延ばししていた提出予定のいくつかの「宿題」もなんとか出し終えた。ほっとして迎えた16日であった。しかし、通常業務になるのを待ちかまえていたかのように次々と当日の法律相談予約がはいった。それぞれに深刻さをもっている人であり、久しぶりに顔を見せたsさんは周辺の関係者が自殺したという事案を抱えての相談であった。それでも持ち前の明るさから前進する強い意志を持っていたのが救いであった。この人の相談は当分続くことになる。rnrn今朝の新聞は、昨日の小泉靖国参拝問題で各紙面が埋まっていた。山陽新聞の1面の記事のみだしは「消え失せた歴史認識」であった。靖国神社問題は、この歴史認識無くしては語れない問題である。しかし、国会議員までもがこの歴史認識なき評論をしていることにはもはや驚き、あきれれるばかりである。完膚無きまでに破壊され尽くされたドレスデンの街が、ドイツの徹底した戦争責任の追及と反省を背景として爆撃した戦勝国の国民の協力によって見事に再建された。その象徴である聖母教会の屋根に取り付けられた黄金の十字架は直接爆撃した英国国民からのプレゼントである。互いの歴史認識を共通化していき、しっかりとした歴史認識と反省をもってかつての敵味方がすばらしい関係を築きあげることができたのである。日本と中国、韓国、アジアの人々との間もこのような関係を築き上げる努力が必要である。偏狭なナショナリズムを強調し、テロによって言論を封じようとする我が国の民主主義のレベルでは望みようのないことなのだろうか。

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