カルト被害の交渉

2010年8月11日

昨日と今日とカルト被害の交渉案件が続いた。いずれも同じ団体であるが,対応組織が異なり,交渉担当者も異なる。交渉相手にでてくる人も実は組織に取り込まれた被害者である。どのような経過をたどって組織の一員としてこうして私の前に現れることになるのかということが想像がつくだけに一方的に責めて譲歩を得るということでは交渉はできない。交渉している間にも,その団体のおかしいことに気づいてもらえればとわずかの期待ももちながら交渉する。

その団体の一員であった時には喜んで献金をしていたではないか,自ら進んで活動していたではないか,それがなぜそれらの献金を被害というのか理解できないという。しかし,その献金の実態は,その人の生活を破壊し尽くすまでになされている。その結果は家族がばらばらになり,信頼すべき家族に秘密をもち,経済的にも破壊されてしまっている。その献金は,留まるところをえなく次々と要求される。しかもその集まった金の使い道には疑念が生じるばかりである。そんなことから,うすうすおかしいと思いながら,いまさら後戻りできず,突き進んでいる人も多いはずである。この団体に関しては既に多くの裁判において伝道のありかた,献金について違法との判断がでている。まさに喜んでしたと思えるその献金が,違法な伝道の結果であるが故に違法であり,返金されなくてはならないのである。

今日の交渉においても担当者にこうした疑問を投げかけながら話をすすめた。この担当者とは既に何件も交渉してきている。疑問を生じないように他の情報には耳を貸さないように,触れないようにしているといいながら,私の持っている情報を拒否しようとはしない。きっと,悩みを抱えながらの生活ではないだろうか。しかし,こうした問題を現場の信者に解決させて,自らの責任で解決しようとしない本部の態度が一番問題である。

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