チリ落盤事故の救出まぢか

2010年10月13日

2ヶ月前に地下700メートルに閉じこめられた33名の坑夫たちの救出が近くなった。当初,救出はクリスマスのころになるだろうと言われていたが,国際的な協力のなか,世界最高水準の技術力を集め,命を救うために集まった多くの人たちの善意が実を結ぼうとしている。このことはきっと驚きと感動の世界の歴史的ニュースとして長く語り継がれる事件となるであろう。

小学校の卒業式のあった日のことである。担任の先生からそっと3冊の本を渡された。1冊は「偉人物語」のようなもので,エジソンとかシュバイツアー博士らの少年のころのことを描いたものであった。1冊は,たしか「まごころ」と題のついていた本だったと記憶している。ひとり,一人の命がいかに大切なものかを題材とした事件の物語であった。オランダの堤防を,少年が手を水漏れのところにいれてふさぎながら堤防の決壊を防いだ歴史上の話も書かれていた。野原にある古井戸に落ちた少年をその脇に村の人たちが総出でもう一つの井戸を掘り,少年を助けた話が書かれていた。今回のチリ落盤事故のニュースをみるごとに,井戸に落下した子どもを助けたということが書かれていた先生からプレゼントされて読んだこの本のことを思いだす。最後の1冊は,進化論が書かれていた科学の本であったように記憶しているが,この記憶は定かではない。

多くの人たちが関わり,命が救われるという物語は,いつも感動を与えてくれるものである。

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