法律相談当番

2010年12月1日

クレサラを中心とした弁護士会館における法律相談担当の日であった。いつもなら相談枠は予約で満杯であるはずであるが,きょうは2枠の空きが生じていた。クレサラ問題のピークを越して,終焉期を迎えたと評価すべきなのだろうか。

しかし,相談の内容は,どれもがかなり深刻であった。詳細は相談の内容でも正確に把握はできなかったが,カード犯罪に巻き込まれ,さらにそのことに加担しているのではないかと思われる内容のものあった。債権者から指示されるままに行動していることが,実は詐欺犯罪に加担している場合でもあることがある。刑事責任を問われる危険性もありながら警察への相談を促した事案もあった。おそらく過払い状態となったまま放置されていていまは特に請求を受けていいない状況でありながら,現在の借り入れができないのは,過去のこうしたことが放置されているからではないかと,現在の極めて厳しい生活状況の問題解決よりもカードの借り入れが可能な状況をどうしてつくろうかという,問題解決の本質を見誤っている相談もあった。つまり,基本的に生きる力,能力に欠如しているとも言える状況である。

こうした問題に,次々と触れていると,かつて「豊かさとは何か」などと論じられていたころとは違った「貧しさとは何か」をしっかりと見つめなおしていかなければならないのではないかと思わされた。今日の夕刊には,大学生の就職内定率が5割を切っているとの報道がなされていた。国会での議論の中身といい,「薄い」社会を思わされる。

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