御津産廃阻止決起集会

2010年12月6日

3月に申し立てた産廃処分場差し止め仮処分,4月に申し立てた許可処分取り消し訴訟,同執行停止申立事件と3つの手続きをしている御津産廃問題に関して建設阻止決起集が持たれた。12月20日過ぎには仮処分について決定がでるとの予定があらかじめ裁判所から伝えられていて,それに向けての住民の人たちの意思表示の場であった。裁判官に向けた署名活動も同時に進められていて,短期間に約15000人分の署名が裁判所に届けられている。

遮水シートが破断する可能性があるということは,既にいくつもの全国で起きている事故の存在でも明らかである。住民の飲料水の水源地への無謀な建設計画である。これを行政が許可し,建設予定の設備の仕様の基準が行政の定める要件があれば,適法という判断に流れやすいのが現在の日本の裁判所の姿勢である。行政に法治主義が司法の判断を得て確保されるというルールに欠けていると言わざるをえない。つまり,行政が関与したものは適法が推定されるというような意識が制度のなかにも,裁判所のなかにもあるからだ。大きく変化した司法制度改革のなかで,まだまだ改革されなくてはならない課題が多く残っているのがこの分野である。

きょうは,吉永町産廃問題の時にお世話になった中川先生に里山の大切さを講演してもらった。今年はあちこちに熊がでて,人を襲うという事件が相次いでいる。里山が荒れていることが原因だとも言われている。産廃建設予定地は豊かな自然を残した里山のあるところである。ここに巨大な産廃処分場をつくり,業者は多大な利益をえようとしている。今日の話のなかでも利益があるから建設しようとしているとの指摘があったが,訴訟手続きのなかでも岡山市の主張でも,建設段階では黒字体質ではないが,建設後は毎年,数億の利益をあげるので,事後の管理の心配はないなどとなっている。この利益をあげて,何を失うのか。結論は明確なのではあるが,裁判所の判断は予断を許さない。

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