中学を卒業して48年目だそうだ。きょうはその同窓会があった。350人ぐらいの同級生のうち40名ぐらいが集まった。遠くは埼玉県からもかけつけていた。恩師の先生はもう80代に突入している。しかし,先生方は元気だ。我々の仲間と見間違いをしてしまうくらいだ。中学の同期の同窓会は,まだまだ「子ども」の時代の思い出であり,その意味ではみんなに共通の話題が多い。これが,高校,大学となってくるとそれぞれが異なったそれぞれの時代を歩むことになり,一つの出来事であってもすぐに同じ気持ちで共有することができないことがある。
しかし,きょうは,思いもかけない思い出に繋がる事実を知ることになった。シネマクレールで近日公開となる映画「大地の詩〜留岡幸助物語」にもでてくる原胤昭(映画ではさとう宗幸が演じている)のひ孫にあたる人がこの同級生であったのだ。留岡幸助と原胤昭とは北海道で教誨師をしていたときに交流があった。原は,与力であったが,明治維新後,クリスチャンとなりその後,刑を終えて出獄した人々の支援をすることを生涯の仕事とするようになった人である。孫にあたる同級生のお父さんが北海道から岡山の御津に開拓伝道のために移住してこられ,その方がつくった幼稚園で過ごした。その同級生は,幼稚園はもうないが,そのときつくった教会の牧師である。実は,小学校5年か6年のころ,東京にあるお父さんのご親戚の家に泊めてもらったことがある。原胤昭の孫に当たる方だったのだろう。帝国ホテル建てたライトに師事した建築家であったとのこと。有名な建築物が今も残っているとか。江戸時代からの歴史の流れのいったんのなかで,私の思いでも作られていたのだと感銘を受けた。その同級生のお父さんが原一族の方として大隈重信の自宅庭園で記念撮影している写真もみた。
この映画は,人を育てるのに家庭が何よりも大切であることを訴えるものである。留岡幸助は高梁市に生まれた。この映画に岡山YMCAもいくばくかの制作協力をし、普及の活動をしている。