命の軽さ

2006年8月2日

親が子供を殺す、子が親を簡単に殺す行動に、少年が人を殺すなど命が粗末に扱われる事件が相次ぐ。生物は、種の保存の本能を持ち、命を育てていく行動を本来身につけ、次世代に命を引き継ぐその術を知っている。その生物としての根本的な本能を人は失いつつあるのだろうか。rnrnシンドラーのエレベーター事故によって死者がでた。同様の危険性のあった事故が相次いだ。しかし、エレベーター保守に問題があったとして、製造元はその責任をとろうとしない。人の命が失われたのである。もっと早期に誠実に原因究明と対策に乗り出していても良かったのではないか。このような姿勢の企業が成り立つ世の中であってはならない。rnrnパロマのガス瞬間湯沸かし器による死者が20年間のうちに21人にのぼっていることが明らかになった。同様の原因で死亡事故が発生していたのだから、もはや保守管理業者だけの責任であるとはとうてい言えないであろう。こんな危険なガス機器が家庭に野放しにされていたとはなんという無責任な安全管理の実態であったのだろうか。rnrn昨日は、プールで排水口に吸い込まれて少女が死亡した。排水口の柵がはずれていたことが原因であった。同じような事故は古くからあった。危険性は十分に認識できていたはずである。柵がはずれたことによる対応がいかにもまずく、なんらの対応しない少しの間におきた事故である。命をあまりにも軽くみてはいなかったか。プールの管理者の甘さが際だつ。rnrn先日、県立高校での野球部の事故に関して、その安全管理のあり方を問う裁判を起こした。この事件の場合、事故が起きても管理者たちは、責任をとろうとせず、これを「自己責任」で終わらせようとしている。管理の責任が誰かに問われることになっては、出世に影響があるかのように考えているみたいに感じる。事故を教訓として次の事故を起こさないようにする危機管理意識に乏しい。こんな事故が繰り返されないように親が裁判を起こしたのである。一つ一つの命を大切にするよりも別のなにかを守ろうとしているとしか思えない。社会全体が命を軽く考えてしまっているのだろうか。

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