国会は何を?

2011年5月25日

23日に衆議院と参議院で特別委員会がそれぞれ開催されて、震災、原発問題の審議がなされていた。内容の報道は圧倒的に衆議院での審理の状況が多かった。いやこれのみであったと言ってよい。原発への海水の注水を躊躇したのは管総理だったのではないのかとのやりとりが繰り返しなされていた。しかも、それは誰がみても「政局」とからまっての話である。自民党政権のなかで、原発の危険性を訴える声を黙殺、封圧し、強力に原発推進をしてきた結果の事故であることをまるで忘れているかのようだ。この時期に延々とするべき議論ではなく、もっとしなければならない緊急で大切な議論がいくらでもある。

参議院での参考人の意見の聴取は、これからのエネルギー政策を考えるうえでとても参考になるものであった。もっとこの内容は大きく報道されてよかった内容ではなかったか。小出先生がやっとこうした議論の表舞台で話すことができるようになったのは、大きく議論をする環境に変化があったことを意味する。福島原発の発生直後のコメントの場もほとんどマスコミからも無視されてきていた。当初からメルトダウンの危険性について意見をだされていたが、マスコミも含めてこれを無視する態度ではなかったか。この人のコメントこそいま報道すべきだと事故直後から思っていたが、当初はほとんどでることはなかった。原発のもつ根本的な問題の提起がなされていた。地質学者からは日本のどこでもこのような地震の起こる可能性について述べられ、日本に原発をつくる適地はないとの意見であった。原子力発電の開発担当者でもあった元原発関連の技術者は、原発の安全性確保のためにつかうエネルギーを自然エネルギー開発の方に注入する方が効率的であるとの意見であったようだ。孫さんは、休耕田を利用した太陽光発電の提唱がなされていた。これまたおもしろい発想だ。この震災が、人類のエネルギー開発に関する大きな方向の転換を促す力になっているようだ。そして、当事者である日本が世界に先駆けてこの技術の先駆者となりうるチャンスでもある。参議院でのこの企画はよかったのではないか

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