午前中は、消費者金融会社を相手の過払い金請求事件で裁判所へ。やはり、この種の事件が減少していることを実感する。多数の事件が分刻みで指定されていたころとは違い、ゆったりとした期日指定となっている。私と同じ時間に期日指定となっていたのも数件であり、傍聴席にも順番待ちの代理人がずらっと並んでいるという風景はなかった。返還を求める法的な水準もほぼ確立し、潜在需要の掘り起こしも一定程度に行われて、全体的な傾向としては終息しつつある段階とみていいのだろう。しかし、まだまだ、司法書士、弁護士らのこれらの事件に対する取り組みのコマーシャルが世間をにぎわしている。眉をひそめたくなるようなコマーシャルもあるが、こんなことを感じるのは古いのか、、、、。
午後は6件の法律相談が予定にはいっていた。そのうち、5件(2件は電話相談)が離婚の相談であった。かつての依頼者、同級生の紹介でその方の娘さんといった関係の方の相談である。すべてが、女性側からの相談であった。離婚手続きとその方法、離婚の際に決めること、金銭的なやり取りの内容とその額など同じ話を5回繰り返して話すことになった。しゃべるほうは、同じ話ばかりすることになるので、つい省略して話そうとしたりするが、聞く方ははじめてのことばかりであり、もっと丁寧に話さなければと途中で軌道修正をすることになる。世の中に離婚が多いというのはこうしたことからも理解できる。過払い金が減少して離婚が増加するというのが世間のトレンドだとすれば、我が事務所はそのトレンドのとおりの役割を果たしているとも言える。しかし、家庭崩壊の実態がそこにあるということであり、社会の構成自体が脆弱化しているともいえ、何か人間関係のあり方に大きな変革がおきているように感じる。