なんとなく空虚な土曜日

2006年7月8日

第2土曜日は事務を休日としている。私だけが事務所でひとり仕事をしていた。少し考えながら準備したい事件、調べものをしながら作成する必要のある仕事を土曜日とか日曜日にてがける。そして、仕事の関係でどうしても土曜日でなければ都合がつかないというせっぱ詰まった相談の日程をいれていた。その人は電話での連絡もなく約束の時間にこなかった。電話の向こうでは困り果てている様子であったので、入れたくなかった予定をいれた。しかし、無理をして予定した時間帯に何も連絡もなく来ないですっぽかされたのである。まあ、こんなことはよくあることである。困っていたのは私ではなく、電話をかけて来た人なのだから、すっぽかしても私には何の不利益も発生しない。そう思って腹を立てないようにしている。土曜日でも郵便の配達がある。数件の電話もかかってきた。でも普段よりうんと静かな時間が流れて行く。今日中にどうしても完成させておきたかった書類は完成した。来週火曜日の法科大学院の講義用の資料だけは確保した。明日になってもいいやと思っていたものはやはりそのままであった。やはり、せっぱつまらないと仕事は前に進まない。rnrn実は、書き込みをしようと思ったことは別にある。どうも筆が進まないのである。友人が逮捕されたことをここに書いた。逮捕とともに接見に行き、彼は前からその事態を予測していたため比較的落ち着いていたことが救いだった。実は直後ある事情で私は弁護人を辞任して他の弁護士が弁護人となった。このことは私の気持ちを少し軽くしたのであるが、本人の強い要望で再び弁護人として他の弁護士を手伝うことになった。アクリルの遮蔽板を通しての会話はいつもの会話と異なり、友人も最初は先生と呼んだりするなどとまどいがあった。しかし、取調室から接見室に手錠をかけられたまま連れてこられる様子はとても正視できなかった。ずいぶんとこうした光景は見てきたのであるが、友人となると気持ちが異なる。彼は、接見にいくと気分がおちつくと言ってくれる。せめて起訴前の勾留期間はできる限り会ってやりたいと思っている。そんなこともあり、今日の土曜日の夕刻も接見に行ってきた。責任のない立場で接見するのは楽ではあるが、緊張感に欠けることになる。今日も阪神は、藤川の押さえでしっかりと勝った。一球、一球のあの緊張感はたまらない。弁護士の仕事も緊張感のなかでやる仕事は充実感がある。

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