明日からの講義に備えて

2007年4月10日

今年も岡山大学法科大学院で非常勤講師として消費者法の講座を担当する。昨年は民法の教授と共同で担当したが,今年は15回の講義をすべて私が一人で担当することになった。消費者法の分野はきわめて実践的な分野であるということで実務家にまかせようという趣旨なのか,そのあたりはよくわからない。rnrnそんなこともあって,講義の準備のための時間をとっておきたいと考えて月曜の予定はなるだけいれないでいた。しかし,今日も朝から目一杯予定がはいってしまった。判決の予定の刑事事件は,被害者の家族の方も傍聴されているなかなされた。判決は懲役4年6ヶ月であった。判決内容は予測の範囲であり,それも相当性があるかと考えないでもない内容であったが,あまりにも被告人に与える影響が大きすぎる。私は判決後被告人に控訴を勧めた。被害者の家族の方が,被告人に近寄り,控訴の意思があるのかどうかを確認していた。控訴するのは,反省がないからではない,被害者の家族の痛みが理解できないからではない,それでも今の刑事手続きのなかで適正と言われる刑罰なのかどうかそのことをもう一度上の裁判所で考えて欲しいとの気持ちであることを理解して欲しい。rnrn今日は法廷に出かけたのはこの刑事事件だけであった。しかし,突然の訪問や相談が相次いだ。知人の娘さんがレイプされたと聞いたがどのように対応したらいいか,NPOの運営に関して問題があるがどのようにして正していったらいいだろうか,約7千万円の被害の先物取引に関して業者側からの全額に近い賠償責任を認める和解提案がなされたが,国税との問題がありどのような形で最終責任をとらせるべきか否かの判断と交渉,カルト被害問題に長年関わってこられた方の今後の転身をめぐるご挨拶と相談,欠陥住宅(別荘)をめぐる現地調査の対応,霊感商法を巡る対応の協議,全国的に起きている金取引先物取引被害裁判の準備など息つく間もないように続いた。今日で講座の準備は完了と言うわけにはいかなかった。さらに明日の準備だけではなく,次回の課題を用意するために次の講義をも見据えておかなければならない。こうして,一つの講座を担当することにかなりのエネルギーを必要とする。これからは当分土曜日と日曜日はこの準備のために時間を用意しておこうと思っている。そして,火曜日の午後は原則として講義以外の予定は入れないで集中できるようにしておきたいと思っている。

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