「スピリチャルにハマる人、ハマらない人」

2007年2月3日

幻冬舎新書の香山リカ著の「スピリチャルにハマる人、ハマらない人」を読んだ。最近の「スピリチャルブーム」について異常だと感じていたし、スピリチュアルは決して人の生き方や命のありかたを考えさせるのではなく、自分のことしか考えない思考停止の精神状況となっているのではないかと思っていたが、そのことを明確に実証し、分析しているおもしろい本であった。rnrn最近、この種の番組では人気者である江原啓之の経歴や言動の変遷を検討しながら、スピリチュアルブームを解析しているのである。なぜ、占いがあたっていると感じることができるのかその心のメカニズムも解説している。宗教との違い、既成宗教ではなくなぜスピリチュアルにいくのか、それが「あくなき内向き思考の果て」であることを論じているのである。是非スピリチュアルにハマる前に読んでおきたいおすすめの1冊である。マスコミは、高視聴率が得られることから細木数子らをひんぱんに起用して、この種の番組がやたらと多くなっている。情報提供番組の視聴率稼ぎのためのねつ造番組が大きな批判を受けたが、この種番組にも取り上げかたに問題がありそうである。私も所属している全国霊感商法被害対策弁連では近く民放連に注意喚起の申し入れにいくことになっている。

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