「アラビアンナイト」

2006年6月16日

観劇サークル市民劇場にはいっている。最初に観た公演が劇団四季の「コーラスライン」だったのでずいぶん前の話になる。会費を払うばかりで公演日と日程の調整ができず、なかなかいけなかったが久しぶりにでかけることができた。rnrn今回は、文学座の「アラビアンナイト」である。やはり舞台はいい。単純な筋はお馴染みではあるが、舞台の展開に引き込まれ、感動をもって会場をでることができた。話の多くは金貨とか財宝がからみ、王様の権力の大きさとおろかさとがテーマになっているようだ。また、この物語には結構残忍なシーンもある。人が八つ裂きにされたり、斬首の処刑があったり、一つのハッピーエンドを迎えるために他の人のすざまじい転落の人生がある。砂漠に囲まれたきびしい自然環境のなかで、空想が大きく膨らみ、幻想の世界を形作り、すばらしい文化が生まれたアラビア地方である。そうしたなかで生まれた物語であると考えるとロマンが膨らむ。rnrnしかし、今のアラブの世界は、砂塵がまう道路に地雷が仕組まれ、宗教的対立のなかで、自爆テロがなされたり、多くの国の軍隊が武器をもって活動し、その銃口はアラブの人に向けられている。子どもたちは充分な食料を与えられず、教育は貧弱である。想像豊かなアラブの物語を生む素地のある文化圏である。「アラビアンナイト」に彩られた人間性豊かな文化が再び光を放つときはいつだろうか。

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