15年か20年前の依頼者である。今年、80才になると言われたが、その人が定年退職する年に被害にあい相談を受けた。電力設備の保守作業を県北の僻地で長年にわたって携わっていた人だ。定年を迎え、のんびりとすごそうと新聞広告にでていた菊の栽培法の通信教育の資料を取り寄せようと資料請求のハガキをだした。その広告のとなりに金地金の販売の広告が掲載されていた。ついでにとこの資料請求もした。いずれも年賀ハガキの余りを使用しての投函であった。金地金の件については直ちに反応があり大阪支社の社員がこの山間部の相談者の自宅にきて、商品先物取引の勧誘がなされた。最初は金地金の現物売買であると誤信していた。しかし、先物取引であり、またたくまに退職金のほとんどをつぎ込むことになった。この相談を受けて、損害賠償請求事件を先物取引会社相手に提起した。1審では見事に勝訴した。過失相殺はなく、弁護士費用も認容金額の1割の慰謝料もついた。先物取引被害について全国で初めて慰謝料の請求が認められた記念すべき判決であった。被害は回復することができた。慰謝料がついたことで私としても思い出に残る事件となった。この裁判官は私と同期の裁判官で、現在大阪高裁でやはりこの種の投資被害に関しては業者に厳しい判決をだし続けている。rnrnこの依頼者が、またまた「未公開株」の購入に関して、被害にあったとの今日の相談であった、あれほどまでにこの種の被害に陥らないよう気をつけるといい、つつましい生活をし、慎重な人であったと思っていた人が15年の年の経過を経て、またまた被害にあってしまっている。実態は詐欺事件の被害者となっている。一度損をした被害は、またどこかで取り戻したいとの欲求が存在したのであろうか。理解しがたい被害であった。我々団塊世代が大量に定年を迎え、その退職金を悪徳業者が狙っている。被害に遭わないように気を付けなければならない。
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- カルト被害を考える会 に 田所眞紀 より
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