旅の思い出もうひとつ

2006年12月19日

今朝は冷え込んだ。新見支部での法廷であったが、雪を心配しなければならない状況であった。きょうまでに相手方から和解案が示されるはずであったが提示がなかった。前回の期日が終わったときに裁判官からの尋問内容に事件の理解の不足を感じていた。その危惧をすぐに項目的に整理しておいたのだが、相手方からの和解案の提示もないので昨夜急遽これを文章化して準備書面として提出した。相手方からの低い条件の和解案に裁判官が納得しているようであったので、根本的な事件の捉え方が違うことをアピールすることに役だった。きちんと準備できていてよかった。rnrnさて、旅の思い出をいくつか書いたが、もう一つだけ書き留めておく。プラハでのことである。小高い丘の上にプラハ城があるが、さらにその上にストラホフ修道院がある。その修道院には中世のころのままのいわば図書館が残されている。2階建てか3階建ての高さのある吹き抜けの構造であり、天井画が描かれていてその周囲の壁は全面に書籍が詰められている。床にはフェルメールが描いていた地球儀をみる学者の絵にでてくるのと同じような地球儀がいくつか置いてある。その集められている書籍は、1000年以上も前のものもある。丁寧に一字一字手書きで書かれ、カラーの挿し絵入りの聖書があったりする。書籍の種類は哲学書と神学書が主体のようであるが、自然科学の本もあるようだ。奇妙な生物の標本も残されている。こうした空間で修道士たちは人間とは何かを深く考えていたのだろう。大脳生理学、脳波を測定する器械など自然科学は発達し、文化は進歩しているようにみえるが、だからといって人とは何かについて正解を出したわけでもないし、考えが深まっているとも思えない。むしろ現代の方が、こうした思索を避けているようのも思える。中世のその昔、この膨大な資料に取り囲まれた空間でどんな風に考えていたのだろうか、人の不思議に思いをいたさざるをえなかった。rnrnこの修道院の敷地内にビールの醸造直売レストランがあった。昼間からここにはいっておいしいビールをいただいた。チェコはビールのおいしい国とされていて、コーラを飲むぐらいの値段でビールが飲める。rnrnこの旅ではフェルメール全30数点の作品のうち4点に出会えた。ベルリンではコンチェルトハウスでドレスデン少聖十字架合唱団のコンサートを聴くことができた。プログラム最後で歌われた「きよしこの夜」はすばらしかった。当日券であったので、臨時に増設された舞台の真ん前の席での鑑賞であった。こんな思い出を胸につめて当分頑張っていけそうである。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Links

Calendar

  • 2024年5月
    « 5月    
     12345
    6789101112
    13141516171819
    20212223242526
    2728293031