津山線脱線事故

2006年11月21日

日曜日の早朝、津山線で脱線事故が発生した。午前5時30分頃、牧山付近でのことなので津山の始発時間は5時にはなってないはずであり、岡山に着くのは6時より前に着くはずである。日曜日のこんな時間帯に誰が乗るのだろうと思ったが、2両編成で約25人の乗客であった。車を運転することのできない年齢層の人の利用が中心なのだろうか。事故のニュースを聞きながら、単線のディーゼルカーで運行されているこの地域の人たちの生活を想像した。rnrn牧山駅から一つ北側のトンネルを超えたところにある野々口駅は私の実家の近くにある。小学校の時はこのトンネルに列車が入るときに汽笛を鳴らすのでそれを合図に、集まっている子どもたちが集団登校をしていた。途中で汽車で岡山からきて野々口駅でおりる先生たちが自転車に乗って我々の列を追い越していく。冬はたき火を囲んで体を暖めているうちにこの汽笛を聞くことになる。中学校のときは野々口駅からさらに一つ北側にある金川駅まで列車通学であった。座席に座ることができないほどたくさんの人が乗っていた。土曜日の帰りなどの時に、列車の時間帯をはずしてしまうと2時間近く待たなければならないことがあった。そのような時、乗客を運ぶ列車の合間にとおる貨物列車の車掌室に頼み込んで乗せてもらったこともある。但しこの成功率は極めて低かった。列車と汽笛はまさに生活の一部であった。しかし、いつのまにかバス路線は廃止となっていて、便利は悪いものの公共交通機関はこの津山線だけとなっていた。こんな山あいを走る津山線はおそらく赤字路線であろう。利用する人の数はしれている。しかし、一部の年齢層の人々や車を運転しない人にとっては重要な交通機関である。今回の山崩れを防止する設備をするには莫大な費用を要するだろう。この現場はかつてなんどか山崩れを起こして列車が通れなくなったことがある。儲かりもしない路線に多額の費用をかけることに躊躇してきたのではないか。やがては廃線としたいという方針があるのではないか。安全性と公共交通機関であるという地域の利便性が、収益性との天秤にかけられて犠牲にされているように思う。国鉄の民営化の負の部分である、

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