愛国心

2006年11月20日

先ほどまで、沖縄知事選の開票速報に見入っていた。民主党推薦候補が勝つことを期待しながら見ていた。沖縄県のことであるが、もし民主党推薦候補が勝てば、今後の国会運営にも影響を及ぼして教育基本法の審議にもいい影響がでるのではないかと期待したからである。rnrn教育基本法改正の基本的な部分は愛国心の強調である。愛国心はその内容を特定することは難しい。国を愛するといってもその「国」をどのように定義したらいいのかよくわからない。従って、歴史上愛国心とは時の政権に賛成する心であったり、何らかの権利を制限する概念として作用してきた。戦争は個人の権利を制限しながら権力を国外に示すために行われるものであることから、つねにこの愛国心が強調されてきた。まさに愛国心は個人の権利を制限するためのものとして作用するのである。世界のグローバル化が叫ばれているなかで改めて愛国心が強調されるおかしさと危険を感じざるをえない。rnrn先日、ちょっと垣間見たNHKの番組で(運転中だった)、「美しい国日本」を教える授業を紹介していた。外国からきた人との会話を通じて日本の良さを教えようとしていた。日本は四季があるから美しいと教えていたが、生徒は四季がなくても自然は美しいのではないかと反論した。すかさず先生は富士山の写真を見せ、四季それそれに姿を変える富士山は美しいといい、だから四季のある日本は美しいとあくまでも四季のある日本の方が美しいと言わせようとしていた。一年中、同じ花が咲くのは美しいとは言えないのではと言っているのである。そして最後には全員が日本は美しいと言うようになった。これが愛国心教育の一つのモデルである。でもなにかおかしいと思う。日本が美しいということはわかったが、外国もやはり美しいと考えることは許されないのだろうか。四季のない国、一年中花が咲き乱れている国も美しいと感じて何が悪いのだろうか。日本の伝統文化を知ることは重要である。しかし、日本の文化が良くて外国の伝統文化は劣っていると教えるのはいかがなものか。一つの考えにまとめてしまい、一定の価値観を押しつける教育に変わろうとしているのである。教育は全ての基本となる。この問題は、やらせ発言などでまどわされないもっと慎重な議論が必要である。

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