過払い請求事件

2007年7月12日

利息制限法を超える高利で借りて多重債務者となり,自己破産宣告申し立てをしたいという相談はまだ高水準にある。年間20万人近い人が自己破産の申し立てをしている。ところが,この自己破産宣告の相談を受けても負債を調査してみると逆にサラ金に支払った利息制限法を超える金利部分を不当利得請求として返還をもとめることができる事例が数多くある。自己破産宣告の相談を受け,数百万円の返還を受ける結果になることも珍しくなくなった。今日も当初は,サラ金に3件の不当利得返還請求の訴訟を予定していた。2件については支払い約束がとれたので,支払いがなされるまで延期である。1件については,複雑な法的問題が関係し,サラ金側から類似の例で最高裁判決が近く出るので待って欲しいとのことであった。悲惨なサラ金被害に被害者救済の立場を明確にした最高裁であったが,ここにきて少し軌道修正をしているようにも見える。そうしたことからサラ金側は,最高裁の判例の動きに非常に神経質になっていると思える。こんなに高利を支払っていれば破産するのは当たり前である。

夕方は,オンブズマンから起こされている元市長に対する住民訴訟の打ち合わせであった。誠実に職務を執行してきた元市長を政治的に抹殺しようとした前市長という構図が見えてくる事件である。これこそ何回宝くじに当たっても支払えない金額の請求である。裁判所はきちんと訴訟の本質を見極めてもらいたいと思う。およそ行政の透明性を求めるオンブズマンの請求とは思えない訴訟だと私は思う。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Links

Calendar

  • 2024年4月
    « 5月    
    1234567
    891011121314
    15161718192021
    22232425262728
    2930