昨日の朝、妻が「頭が動かせない、起きあがれない、頭の中が変だ」といって起きあがろうとせず。めまいを起こしているようで私には何がおきているか掴めない症状を訴えた。血が出ているわけでもなく、激しく痛みを訴えるでもなく、外見上はなんらの異変がないので、どうしていいかすぐには思いつかなかったが、既に血圧管理でかかっている病院の救急窓口に相談し、とりあえずそこでの診察を受けることになった。自宅から1キロ程度のところなので私の車で連れていった。そこの病院は私の複数の取り扱いケースで相手にしている病院ではあるが、救急窓口で親切に対応していただき、ひとまず安心感をえることができた。こんなことは老夫婦だけで過ごしている家庭ではよくおきることであろうし、その人たちはこの不安感をどうして解決してきているのだろうかと思った。頼りになるのは何だろうか。きっともっと不安な気持ちをもつのではないか。母は今までもなんどか急に入院をしたりしたことがあり、父はその都度私にも相談することなく適切に処理してきていた。きっと昨日の私の不安感よりも切実なものがあったのではないかと思うとこの程度で慌ててはならないとは思った。救急対応の病院が近くにあること、車ですぐにいけること、窓口の対応がきちんとしていたことが何よりであった。結果は、三半器官のバランスを崩したのではないかとのことで、重病ではなさそうで安心した。これからは、どちらに何がいつおきても不思議ではない年齢を迎えている。こんな経験をしながら年老いていくのだろうか。rnrnこんな時、やはり頼りになるのは医師である。法律家は何の役にもたたない。そして患者は医師に全面的に頼らざるをえない状況となる。腎移植問題がなお広がりを見せている。倫理的に問題があると非難されている医師の手術を受けた人のなかにはその医師を擁護する人もでてきている。腎移植を受ける側でかつそれが成功している場合は、たとえそれが倫理的に問題があるとしても批判はしない。しかし、一方においてその腎臓を移植するために腎臓を提供する側がいることを忘れてはならない。提供する側もなんらかの医療を必要としている人である。摘出する側と移植を受ける側とが一つになって処理することになればどちらかの信頼された医療が犠牲になる危険がある。生体腎移植であれば、少しでも新鮮な臓器を必要な数だけ欲しいという側とこれを提供する側とがその事実を明確に認識して承諾し、そのことが倫理的にも問題がないということが確認されなければならない。我々の仕事の関係で表現すれば双方代理として原則として禁じられていることなのである。今回の事件は、移植の職人とも言われる一人の医師の「移植」をする技術を誇ることのためだけになされたのではないかというところが問題である。もし、これに金銭がからんでいるようなことがあれば救いようがない。
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