参議院選挙から1週間

2007年8月6日

自民党の大敗と民主党の大躍進の結果に終わった参議院選挙から1週間が経過した。この1週間メディアでも様々に論評され,またまた政局がらみになってきている。評価はほぼ出尽くしてきたようである。

議院内閣制で2院制である日本の制度では,参議院での与野党逆転の結果を受けても首相の交代にはつながらない。参議院と衆議院とでゆがみが生じているだけに,両院の議決によって立法がなされることがいままでのような強引なことができなくなった。むしろこのことはあるべき2院制のかたちなのかもしれない。もっとも,憲法上は参議院の構成は,6年間の安定した任期のなかでじっくりと問題に取り組む専門家集団的なことを予定していて,衆議院と同じ政党同士の対抗をそのまま持ち込むことは望むところではない。参議院の重みが加わったことだけは間違いなく,参議院でのチェック機能を十分に発揮して欲しいと思う。

自民党内で求心力を失ってしまった安倍さんがどのような組閣をするのか,そして続く臨時国会でそのまま国会運営ができるのか,衆議院の解散はあるのか,年金問題の処理はどうなるのか,当分政治はおもしろい。民主主義の本領を十分に毎日考えさせてくれるある意味いい時代である。最大限誤りのない選択を国会で議論を尽くしてしてもらいたい。「美しい国,日本」などと言って一人で突っ走ってろくなことはないのだから。

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