接見終了の連絡

2007年8月10日

弁護士の接見終了後,その接見室で自殺したという事件がおきた。接見の状況について警察はもっと監視をしておくべきだったなどという議論がおきている。弁護士との接見は,捜査官の立ち会いのないところで秘密に接見できる身柄を拘束された人の憲法上の権利である。今回の事件によって,この権利を侵害する方向に議論が進むことがあってはならない。

私は,拘置所(岡山刑務所)で接見する場合,終了後は接見室にあるインターホンで係の人に終了の連絡をいれる。そして,看守が迎えにくるまでそこで待機していて,看守が接見室から連れ出すのを確認して接見室をでることにしている。接見終了の連絡をしてもなかなか迎にこなかったり,忘れられてしまうとその部屋に取り残されてしまうことになっては困るからである。おそらく,どの弁護士もこのようにしているのではないだろうか。代用監獄(警察署)の場合は,弁護士は留置管理課で手続きをとってから接見室にはいり,終了すれば接見室は管理者のいる留置場から続いたところにあるので,被疑者がドアをたたいて接見の終了を留置場の管理者に知らせる。弁護士は,終了すると留置管理課を通って管理者に終了の挨拶をして帰る。接見室に特別の連絡すべきベルやインターホンの設置はない。代用監獄の場合は,たいてい被疑者が接見終了の際にドアをたたけばすぐに接見室のドアが開き,特に意識したことはないが被疑者が出て行くのを確認してから接見室をでることはしないように思う。管理者にあいさつすればそれで接見終了は明確に伝わるはずである。

今回の事件はどこに問題があったのだろうか。警察は弁護士が接見を終了したことは管理担当者が確認できていたはずである。もし,その確認ができていなかったとすれば問題である。今回の場合,接見時間が通常の業務取り扱い時間を過ぎていたことで人員の配置等に問題があったのだろうか。弁護士としても被疑者が接見室からでていくことを確認してから退室するようにすればこの事件は防げたはずである。接見している様子を監視するような方向に議論が進んではならない。担当弁護士の,被疑者の自殺は自分には関係ないように平然と解説する態度にはいささか抵抗感がある。

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