訴訟手続きの次回期日までに当事者の主張をまとめるなどの準備書面の提出が宿題とされることがある。そしてたいていの場合それには提出期限が指定される。来週の月曜日にも提出期限のくる書面が1通ある。私は,多くの場合,裁判所との協議のなかで提出期限は休み明けにしていしてもらうようお願いしておく。準備が間に合いそうにないときは土日の休日を利用してやりきると考えるからだ。
来週月曜日までに提出予定の準備書面がある。頭のなかではだいたいの構想はあって,しか準備のために取り寄せなければならない資料確保ずみではあるが,まだ作成には手をつけていなかった。そこで,土曜日のきょうはこの準備書面を完成させることとした。必要な書類は既に確保済みであると言ったが,あらかじめ確保しておかなければならない書類のことであって,インターネットで確保できると思われる書類はこれから検索して確保しなければならない。商品先物取引会社相手の事件であり,経産省,東京工業品取引所などからの資料を確保して準備書面への引用,証拠として提出の準備に充てる。
経産省のニュースリリースなどの資料は,従来であれば裁判所を通じた調査嘱託,文書送付嘱託,あるいは弁護士法に基づく照会手続きなどを利用していたが,いまではかなりの資料はたちどころにインターネットを通じて手に入る。商品取引所関係の資料もかなりの資料を確保することができる。いろいろと検索しながらあらかじめ予定していた資料はすべて確保できた。そしてこれらを利用し,また一部については証拠として提出すべく準備ができた。これで,明日の日曜日はとりあえず仕事に手をつけなくても最低限のことは済ませた。
インターネットは,本当に便利なものである。従来であれば相当の日数をかけて何度もチャレンジしながらやっと必要な情報に接することができていたのが,居ながらにして簡単に手に入るのである。今や日常的な買い物,乗り物,イベントなどのチケットの購入,ホテルの予約,バンキングなどあらゆる分野においてインターネットを利用している。しかし,こうした情報の接し方について教育がきちんとできているのだろうか。携帯電話の普及は著しいが,家庭におけるインターネットの利用はどの程度であろうか。これらを使いこなせる環境にあるか否かは生活の質に大きな差が生まれてくるような気がする。情報格差が生活格差につながる事実があることは間違いない。