桝添大臣は,残業代ゼロ法いわゆる「日本版ホワイトカラー・エグゼンプション制度(WE)」を「家庭団らん法」とよぶように指示したそうだ。管理職的な仕事をする人に残業代をゼロにすれば,残業をしないで早く家に帰るようになり,家庭団らんの機会が増えるということである。果たしてそうだろうか。サービス残業が横行しているなかでこうした法律ができることは,サービス残業を野放しにして,低賃金重労働を薦めるだけになるのではないだろうか。こうした,些末なところの制度を変えることだけによって,働く構造の変化は生まれないと思う。昨日のシンポジューでも指摘されていた。
ところで,今夜は事務所スタッフで食事会をした。豪華な料理をみんなで味わった。シャンペンで乾杯し,目の前で焼かれる食材に舌鼓を打った。人は単純なもので,おいしいものをみんなでしゃべりながら食べるというだけでたいへん幸せになれる。明日からの仕事の意欲もわいてくるというものだ。しかし,世界には最低限の食事しか与えられない国々,人々がいる。こうした単純な幸せさえも得られないのである。辺見庸「もの喰うひとびと」のことをふと思い出した。こんなに幸せ感を味わったぶんだけいい仕事をしなければと,,,,,,。