福田首相が選任されて新内閣が今夜発足した(認証式は明日に持ち越されたそうだ)。新味がないと批判されているが,内閣が短期間で替わるごとに新味がそうだされても困る。じっくりと適材適所で政策を実行して欲しい。適材適所かと言えばそうでもなさそうだし,だれがやっても変わらないと言われる程度の人で結構内閣も存立していくのだろうから,不思議なものだ。やはり,優秀な官僚が本当のところは国の命運を握っているのだろうか。
大方の予想を裏切って法務大臣も再任であった。その法務大臣は辞任の時は極めて無責任な発言をしていた。死刑執行には法務大臣の指揮は必要なく,乱数表でも使って自動的になされればいいと発言していたようである。人の命を乱数表の偶然の数字に任せようとし,死刑制度の重みについて考えようともしていなかった。その法務大臣が再任されるといささか趣が変わってきたのか死刑の執行の判断は行政裁量の必要なことを述べ,朝辞任の際に述べていたことを撤回している。まさに朝令暮改である。そこらあたりのおっさんが世間話をするがごとき放言をし,法務大臣に再任されるやそれを撤回して別のことを述べている。この程度の人が我が国の法務大臣なのである。
世界の先進国と言われる国で,死刑制度が残っている国はアメリカなどほんのわずかである。死刑廃止は世界の潮流である。大臣なるようなひとであればせめてこうしたことには敏感であって欲しい。