「マインド・コントロールからの救出」

2007年10月20日

年に2度づつ行われてきていた全国霊感商法対策弁連の46回全国集会が東京できょうか2日間の日程で開催されている。主に統一協会被害を扱ってきていたが、統一協会の被害はまだ様々に形を変えながら発生し続けている。裁判なども増えつつあるというのが現状だろうか。それに加えてスピリチュアルブームを背景として、カルト被害相談は増加し続けていると言って良い。20年も活動してきたのにまだ被害があることについて我々の活動の無力をなげく発言もあったが、私はこれらの問題は確実に被害救済を前進させてきた実績は誇るべきであり、さらに今後におきてくる新しい問題について適格に対応できる力をつけていかなければならないと締めの挨拶を求められて発言した。60期の若い弁護士が参加するなかで、もはや乾杯とか、締めの挨拶とかを指名される立場にたたされることになってしまった。現役意識は強いのであるが、だんだんそん扱いを受けなくなってくる。

かつて、山崎浩子が脱会したときに「私はこれを読んで脱会を決意しました」と一躍、有名になったスティーブハッサン著浅見定雄訳「マインド・コントロールの恐怖」であったが、既に絶版となっていて、関係者から再版が望まれていた。当弁連のメンバーである中村周而弁護士がスティーブハッサンの新しい著作を仕事の合間に数年間かけて翻訳を完了し、教文館から「マインド・コントロールからの救出」として出版した。脱会カウンセリングを担当する人、被害家族の方々、被害そのものをみつめるための被害者本人のために役立てたいとの一心から地味なねばり強い貴重な仕事である。発行日は10月25日となっている印刷できたての書籍が届けられ、頂いた。まずは中村弁護士のこの活動に頭が下がる。私も今一度読んでこれからの脱会相談などに役立てたいと思っている。

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