「詩のボクシング」全国大会

2007年10月21日

全国霊感対策弁連2日目は,主に弁護士を中心として,カルト被害救済の現状や法的問題などについて論議された。午前中だけのわずか3時間の協議であったが,大学での問題,新しいカルトの動き,訴訟対策など議題は盛りだくさんであった。来春は,アメリカで開催されるカルト問題のフィラデルフィアで開催される学会で当弁護団がセッション一つを担当することになったとか。日本のように弁護士がカルト問題に集団で関わり,長期にわたって大きな実績を重ねているところは他の国には例がないとのこと。その背景を知りたいというのが主催者側のねらいのようである。この疑問には「統一教会が我々を育てた」と冗談めいた回答がなされていたが,私は日本の弁護士の弁護士自治に守られた人権擁護と社会正義の実現を職務とする弁護士制度の存在が大きいのではないのかと感じている。

会議が終わってイイノホールで開催されていた「詩のボクシング」全国大会に足を運んだ。障害者の知人が全国大会でこのリングにたつかも知れないということで,応援に寄ったのである。各地方大会を勝ち抜いた人のトーナメント方式による詩の試合なのであるが,地方大会での敗者にも当日敗者復活戦に1名が出られることなって,知人は岡山大会での決勝に敗れていたが,岡山大会が今年限りで中止になり,どうしても最後のチャンスに賭けてみたいと不自由な身体をおして出席したのであった。「詩のボクシング」は,詩だけでなく朗読の仕方,仕草など身体全体を使ったパフォーマンスで闘うのである。知人は会場にいたが,敗者復活戦には抽選にもれてでられなかった。いい詩は書けてもしゃべることが不自由で車いすの生活であるので,パフォーマンスには大きなハンディがある。オーケストラのコンクールなのにピアノだけを一生懸命弾いているようなものである。ルー大柴さん,加賀美幸子さん,関川夏央さんらがジャッジを務めていて,出演者のレベルもかなり高かった。1回戦9試合を見ただけであったが,結構楽しませてもらった。

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