午後１時から午後４時まで，岡山市が市民サービスとして開設している無料法律相談の担当であった。毎週水曜日に２人の弁護士が６コマづつ担当する。別途に開設されている多重債務者相談，高齢者・障害者相談，交通事故相談，消費者問題相談など市民に対する法的サービス提供窓口はかなり充実していると思う。社会の仕組みが複雑になり，互いの権利が衝突するおそれが増加してくると法的に適正に対処しなければならないことが多くなるということだろうか。弁護士の数が増加してもこうした地方自治体のサービスは充実させなければならない。
こういう場所での相談はもともと信頼感が形成されていない人の相談を，時間の制約のあるなかで的確に回答をだしていかなければならず，結構気を使うことになる。時には回答するこちらが相談者の的はずれの説明にいらだってきてしまうことがある。しかし，それは決してそうなってはならないといつも自戒している。自分がお医者さんに診てもらって，きちんとした回答も対応もしてもらえなかったら，どんなにか不安なことだろうと立場を置き換えて考えてみるのである。説明がちんぷんかんぷんになるのは素人なのだから仕方がないはずである。そう思いながらも，ついいらだってしまうことがあるのも事実である。きょうは，それぞれのかたに優しく対応してあげることができたと思う。友達との金銭トラブル，破産宣告と免責の効力について，家賃の延滞と明け渡し手続きについて，実印の紛失とその後の処理についてなどごく一般的な相談が相次いだ。それぞれ，不安な気持ちをやわらげ，解決にむけての一歩がふみだせるようアドバイスができたと思っている。今日は，及第点！