「豊田商事事件とは何だったか」

2007年11月17日

豊田商事破産管財人から「豊田商事事件とは何だったか」(朝日新聞社刊)と題する破産管財人調査報告書記録が出版された。11月30日が発刊日であるが,本日,管財人団の方から送付していただいた。豊田商事は,代表者が昭和60年6月に刺殺され,同年7月1日に破産宣告となり,被害総額は1470億円であると言われた当時戦後最大の消費者事件と言われていた。私も被害弁護団の一員として被害者救済にあたった。ページをめくっているとどのページもその記載の内容がなつかしく,そして生々しく思い浮かべられた。この思いを語るにはスペースがいくらあっても足らないというくらいである。豊田商事事件を扱って,その後の消費者事件に対する基本的な見方,処理の仕方などを学ばせてもらった。今の私の弁護士活動に大きな影響を与えた事件であった。

タイムスリップするような本をいただいて,今日の一日は本当に充実した気持ちを味わっていた。ところが朝からとんでもない失敗をしてしまった。あわてんぼうで思いこみによるとんでもない行動をしてしまったのである。朝一番は,玉島簡裁だと思いこんで記録も前日から自宅に持ち帰っていて,10時の口頭弁論期日をめざして家から直接高速道路を使って車ででかけた。裁判所につき,ふと記録をみると16日となっている。きょうは15日でヌーボー解禁の日であると気づいたが時既に遅しである。10時には高裁支部で別の事件がはいっていた。大本弁護士にその事件のピンチヒッターを電話で頼み,急いで事務所に帰った。そしてもう一つの失敗だ。今日はヌーボー解禁の日,予定通り注文のワインが届いていた。妻から冷蔵庫にヌーボーが冷えているというのでこれをだし,コルクを開けた。一瞬,ふわっといい香りが漂う。「おっ,いい香りだ」と声がでる。ボトルをみると2005年のものである。そうだ,いただいたいいワインを冷蔵庫に意味のある日に開けようと保管していたものだったのである。せっかくヌーボー解禁の日にヌーボーを開けようと思っていたのであるが,これがとんでもないものを開けてしまったのである。またやってしまったというべきであろうか。そんなわけで,あすはもう一度玉島簡裁にでかけるのである。貴重な人生の無駄!

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