解散風?

2007年11月27日

朝一番は,岡山家裁で離婚訴訟の弁論準備手続き,それを終えて事務所で休日中にかかってきていた緊急な法理相談の処理,なかなかやはり厳しい事件の相談であった。弁護士の仕事も医師の仕事と似ていて,まずは不安を取り除いてあげる必要がある。今後起こりうることを丁寧に説明し,それへの対応方法を話しただけであり,客観的には本人の状況の変化は何もないのであるが,落ち着いて状況判断ができるようになり,それだけでずいぶんと気が楽になるようだ。そして午後からの岡山地裁津山支部での離婚訴訟の弁論準備(実質は和解協議)手続きのため津山に車ででかけた。

津山へは,ひたすら国道53号線を北上する。昼食をとる十分な時間がないように思われたので,知人がやっているセルフのうどん店に寄ってうどんを食べた。53号線沿いで速い食事をするのはこれが一番である。北上すると選挙区でいえば岡山1区を通って岡山3区にでかけることになる。1区では自民党候補者のポスターがいたるところに貼られていた。1区を過ぎたところにはやはり保守系の候補者のポスターが目立っていた。共産党はいつもの場所に,民主党はまだ古い小沢代表のポスターが貼られていた。さすが,政権党にある現職の議員の対応は早い。こうして,既に議員たちの心には解散風が吹きはじめたのだろう。インド洋での給油再開問題が防衛省の汚職問題とも関係して頓挫している。この問題のために多くの他の重要な法案も審理が進行しない状況となっている。このような時にこそ民意を問う必要がある。そのための制度が国会の解散である。解散して,インド洋の給油問題の是非を問うべきであろう。こうした事態の解決のために,憲法が内閣総理大臣に国会を解散させる力を持たせた存在理由であるからである。

津山の事件を終え事務所に帰り,新事務所のレイアウトなどの打ち合わせ。人生最後の事務所を気持ちよく仕事のできる環境でと決断したのである。そのうちあわせの後に,同級生の夫の生死の間を彷徨うほどの怪我をした労災事故の相談を受けた。事故直後に続く継続相談である。この相談も何も今日のところ進展はなかった。これからの会社との交渉になった場合の予測される経過を説明しただけではあるが,これもずいぶん明るい表情で帰っていただくことができた。当初の容態から思いの外回復が順調であることから被害者本人も、付き添った同級生の表情が明るくなっていることに安堵した。最後の交渉の場面では,私も代理人になった方がいいかもしれないと思いながらも,当分様子を見ながら本人での交渉を奨めた。

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