12月15日発売です。

2007年12月4日

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以下は出版の動機を書いた「まえがき」部分です。装画は、「家栽の人」の魚戸おさむさんです。発行部数が少なく、店頭にに並ぶのは首都圏と岡山市が中心です。ご注文は全国各書店、文藝春秋社、当事務所まで(ISBN978−4−16−008039−3,1500円)。http://www.bunshun.co.jp/book_db/0/08/03/9784160080393.shtml

「まえがき

私は、いわゆる団塊の世代にあたり、60才となった。岡山でマチベンとして仕事を始めて34年目を迎えている。弁護士は仕事を選べない。いつも突然に依頼される事件に対応していくだけである。しかし、こうして平凡に事件に対応していても様々な事件に出会い、時には命が危険に晒されるようなこともあった。様々な事件と対面している内に事件の処理の仕方にそれなりに特徴がでてくるようであり、私の場合「消費者弁護士」などと呼ばれたりすることがある。決して本人はこのことを意図していたわけでもなく、そのように呼ばれることは実は不本意な気持ちもある。しかし、「犬も歩けば棒に当たる」で、目の前の事件を私なりにこなしてきた結果であればそれはなんらかの真実を表していると受け止めざるをえないことになる。

ブログを書き始めて2年以上が経過した。ほとんど毎日書いている。小学校以来、日記などつけたことがなかったが、このブログだけは続いているから不思議である。たいていは就寝前の日付が変わった頃に書く。一日の終わりに心に残ったことを書き留めるのである。ここまで年を重ねてくると日々の出来事ではあっても過去のことと重なってくる。つまり日々おきてくる出来事は過去の積み重ねの結果であり、これからおきることの出発点でもある。単に過去や現在を語るのではなく、人生の一横断面そのものを記述していることになる。ここに書いていることにフィクションはない。全て事実そのものである。毎日綴っているのでその日だけ取り繕うこともできない。この本は、編集者が私の約2年間にわたって書き続けたブログから、弁護士が趣味であると言い切る現実の弁護士の生活そのものを知って頂くために選択して編集したものである。

2004年までに「司法改革」全容の立法化を終了し、大きな変革のなかにあるころの司法の実態をマチベンの視点で感じるままに書いたものだ。法曹を志している方には、マチベンの法廷での闘い、思索と感動を感じとって欲しい。また、この本が、多くの方に今の司法と社会を知り、これからの司法のあり方を考える一つの契機としてお役にたてたら著者として嬉しいことである。私にとっては還暦を迎えたマチベンの一つの「まとめ」でもあり、改めてこれからのマチベンの活動を考える道標としたいと考えている。」

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