首長にふさわしき人

2007年12月6日

太田大阪府知事が次期知事選に出馬しないことを決めた。なんとも後味の悪い,お金に関わることがその理由となっている。お金はあるにこしたことはないが,それが目的となってしまった時は本質を見失い,品性を疑わしめる結果となる。太田さんは通産省の消費経済課長当時,消費者行政に積極的にそして時に大胆に取り組み,役人にもこんな強者がいることを認識させられた。岡山にルーツがあるなどの縁があったことから岡山県の副知事を務めた。豪快に酒を飲み,気さくに話のできる人であった。表向きタイガースファンであったが,実は熱心な中日ファンである。その太田さんが府知事となったときは,気持ちの上では応援していた。それが,政治資金の使い方,破格の講演料をもらっても気にならない体質となってしまっていたことには失望するしかなかった。防衛庁の守屋といい,役人・公務員が信じられなくなる。

大阪府知事選に同業であり,タレントでもある橋下弁護士の名前があがっていた。ワイドショーのようなテレビ番組にでていて,コメントを言ったりしているが,この人のコメントについては私にはなじめないものが多い。この人が本当に弁護士の感覚を持ち合わせている人だろうかと思ったりすることもある。法曹として「人権」「民主主義」「国民主権」など基本的なことを核として持っているのだろうかと思ったりしていた。そのような人に対してテレビでの知名度があるとして,自民党などが擁立しようとしていたのだから府民を馬鹿にしていないかなどと思ったりした。政党は,しっかりと地方自治に対して熱意をもって理念が語れる人で,実行力ある人を責任をもって擁立して欲しいと思う。あまりにも馬鹿にした今回の橋下弁護士の擁立工作ではなかったか。

岡山市の関連団体で解雇をめぐり紛争が起きている。この紛争に私も代理人として関わることになった。これもお金にまつわる紛争である。適正な手続きをへないまま解雇となったのである。このような理不尽な手続きがあった場合どのような対応をするべきかいま市長の度量が問われている。

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