忘年会

2007年12月9日

今年初めての忘年会があった。弁護士となった当初から法律相談に出かけているところでの忘年会であった。この地域での無料法律相談会は,県の西部に位置する地域で、平和を守るという一線をかたくなに守り抜きたいという某政党の地域活動のお手伝いなのだ。私も年取ったが,この活動を支えてきた方々も同じように年を取った。鍋をつつきながら話題となった過疎化の進む村,格差社会の実態,介護の問題など参加者の身の回りにおきていることが,そのまま今の社会の矛盾が反映されていることが実感された。そんな話をしながら,口につぎつぎと鍋の中のものがはいっていき,本当に満腹になった。肝心の相談者の相談内容は、離婚、医療過誤、養子関係などであり、少子化問題、格差社会と言われるゆがみが引き起こしている問題であった。

そして,笠岡駅まで送って頂いて,岡山まで電車で帰った。日頃の移動は,ほとんどマイカーでしているので電車に乗ることはそんなにはない。乗り降りする人の姿をみていたり,暗い外の景色をみたりしていたが,心地よい酔いでいつの間にか眠ってしまっていた。岡山駅の一つ手前の駅に着いたのはかすかに覚えていた。突然,車掌さんの「車庫にはいりますよ」の声で目を覚ました。確かに電車は駅に着いていて,周りには誰もいなかった。不覚であった。慌てて,電車から降りた。今では電車にあまり乗らないので,こんな経験をする機会はほとんどなく,全く緊張感に欠けていたからだろう。しかし,似たような経験はあったなと昔のことが思いだされた。大学を卒業して,司法試験受験の勉強をしていたとき,杉並区の方南町に住んでいた。大学のあるお茶の水から地下鉄丸ノ内線で中野坂上乗り換えで,方南町に帰っていた。中野坂上と方南町間は,電車が折り返し運転となっていたが,よく方南町に着いたのに寝入ってしまってまた中野坂上まで帰ってしまうことを経験した。方南町に着いても誰もそのことは知らせてくれないのだ。ふと気づいてみる周りの景観の納得しがたい状況に,一瞬我を失うような感覚にとらわれるのだ。きょうはそんな感覚を味わい,遠い昔の感覚をおもい起こされた。しかし、その時の眠気は、受験勉強の疲れによるものだった。

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