12月15日発売となった「マチベンのリーガルアイ」の著者分が本日届いた。印刷物となってできあがってみると,世に出すことのこわさを少し感じる。何人かの方に原稿を読んでいただいて「おもしろいよ」と言われたことを心の支えにして,そんなに恥ずかしがることはないよと自分を奮いたたせている。
計画はほぼ1年前ぐらいから始まった。昨年暮れにまずは文芸春秋社の編集部の方を紹介された。それでも出版することには心のなかで抵抗があって,かつて週刊文春の編集長であった花田さんにつてを頼んでご意見を聞いた。花田さんからも「おもしろいよ」といってくださり,文藝春秋を紹介された。花田さんからもまたまた最初に紹介された同じ編集者にゆきつくこととなって,文藝春秋から出版することになった。2回ぐらい編集者と打ち合わせてコンセプトを決め,5月にはほぼの内容を決めてきた。6月には1次原稿が仕上がっていた。これをまずは著者が校正し,その後プロの校閲までいく。これが8月の段階だっただろうか。9月にはいり表紙デザイン,装画などについての打ち合わせ,帯の確定などの作業となった。装画については魚戸さんに了解が得られて,良かった。魚戸さんとはその後ご一緒に食事をしながら話す機会があり,これもいい思い出となった。本当に丁寧なつくりの本ができあがった。熱心に文藝春秋の方に取り組んでいただいた。思えば,私はかつて書いたブログを原稿として提出したぐらいだったろうか。こうして12月7日に1500冊の本が産声をあげた。
私の友人には出版することが趣味の弁護士がいる。書籍に対する特別の思いがあるようだ。年間に複数の本を書く。1冊出版することにこんなにいろいろと気になるのに,彼はどんな神経で出版がやりきれているのだろうかと心配になる。