接見

2008年1月5日

仕事納めは接見であったが,仕事始めも接見である。拘置所に勾留中の被告人と7日に提出予定の上告趣意書の完成のための打ち合わせに接見にでかけた。仕事納めの日の接見には弁護士も多数来ていた。接見室がいっぱいでさらに控え室で順番を待っている状況にあった。しかし,弁護士の接見はきょうは私しかいなかった。先に使用した人がいたのか,接見室のドアが半分開き,電気が点灯したままになっている部屋があった。静かな弁護人接見室の様子である。

しかし,一般の人の面会は賑わっていた。一見,ちょっとあぶなそうなジャージーを着た若者の集団,老夫婦とその孫かと思われる人,若い女の子のグループ,会社員風の背広をきた50歳ぐらいの男性などいろんな人が次々と差し入れ窓口に行って面会待合室にはいっていた。正月が明けて初めての仕事始めの時,被告人となんらかの関わりのあると思われる人たちが,いろいろと差し入れをしているのである。正月をどんな思いでこのなかですごしただろうか,どんな思いで,気になる人がいない正月を過ごしたのだろうか,あの老夫婦とどんな関係のある人が,このなかにいるのだろうかなどと考えながら,弁護人待合い室の窓から外の人の動きをみて,接見の呼び出しを待っていた。それぞれの人には,普通でない日常生活を強いられていることだけははっきりしている。

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