当番弁護士

2008年1月13日

事務所にでて,一番に,山陽新聞の社会面を丁寧にチェックする。昨日の夕方から当番弁護士なのである。重大な事件がおきていれば呼び出しがかかる可能性が高い。だから当番弁護士当日の新聞報道は気になるのである。しかし,特に気になる事件報道はなかった。平和な日であったようである。このまま,何もないことを願っていた。昼まではそれでよかった。

午後2時過ぎに留守番電話をチェックすると,3件の出動要請の連絡がはいっていた。備前警察署,岡山南警察署,県警本部拘置所であった。罪名だけは留守番電話にはいっていて,罪名だけからすると接見にいっても,当面の手続きを説明すればそれで足りるかと思いながらも,昨日から咳がでていて行くのがしんどい気持ちであった。しかし,行っての接見の内容は3件とも結構しんどい事件である。今後とも関わらざるをえないことにもなりうるものばかりであった。1件は少年事件,1件は同年配のスーパーでの万引き窃盗事件,そしてもう1件は覚醒剤の事件である。それぞれ弁護士として対応が難しい案件ばかりである。1件については,言いたくないことがあってそのことについては嘘をついていいかとの相談があった。私は,「言う以上は嘘はつかない方がいい。嘘はいずればれる。言いたくないことであれば黙秘権を使えばいい」と助言した。しかし,現実の問題として,留置場に入れられて厳しい取り調べを受けているときに,なかなか黙秘権を行使するというのは難しい。しかし,基本通りそういうしかない。刑事弁護の時にはこうした微妙な問題によく直面することになる。

それにしても最近よく当番弁護士の当番が廻ってくるような気がする。弁護士が多くなって割り当てが減り,楽になっているはずなのであるが。接見申込書には自分の年齢を書かなければならない。このときが,どきっとする自分の年齢を意識するときである。

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