1通の手紙と異常気象

2008年2月5日

今年の冬は暖冬であると言われていた。冬の夜を楽しむ暖炉用の薪も今年は少なくしか注文しなかった。ところが,もう今年は3度も雪が降っている。津山支部の事件で裁判所にでかける数少ない機会に,ノーマルタイヤしか準備がなく,その積雪に悩まされたこともあった。明日も午前中に,津山支部の事件を抱えている。天気予報だと午後から雪であるとのこと。正確に午後からの雪であって欲しい。暖冬ではなくてもこれはこれで異常気象なのではないか。明朝が怖い。

6年前にカナダに環境問題視察旅行でご一緒した東北の方から,突然お手紙をいただいた。その突然の手紙に,いろいろな「ことがなつかしく思いだされた。手紙の趣旨は,その当時私が住民側で担当していた産業廃棄物処理場建設に関する事件で,住民側が処分場建設不許可処分の取り消し訴訟に訴訟参加して闘って訴訟参加が認められた画期的な最高裁の決定に関して,同様の手続きを現在の事件においてとることの是非について意見を求められたのであった。この手紙を読んで,カナダでの環境問題への先進的な取り組みに大きな感銘を受けたこと,タイタニックの被災者が流れ着いたという街での政府関係者,環境保護団体の方々らとの交流などが美しい光景とともになつかしく思いだされた。そして,この最高裁の決定を得た事件の戦いの歴史を同時に思い起こされた。住民の方々と一緒に夜行バスにのって厚生省への陳情にでかけたこと,運動の中心になっていた方の悲しい死亡など,この1通の手紙が瞬く間に過去に連れ戻した。そして,最近の異常気象は,ずいぶん前から指摘され続けながら,環境問題を置き去りにした政策そのものが原因ではないかと思わされたのである。

この手紙にメールでのご返事をした。そのなつかしい思い出に浸る間もなく,きょうは親族のカルトからの救出を願う県外のかたからの相談をうけた。法律家としてできることは限られている。しかし,多くの同種事案に立ち会ってきた経験から,ある程度のアドバイスはしてあげれたのではないかと思っている。そして,億の単位の商品先物取引被害にあった方との打ち合わせがあった。取引の分析を終えての今後の方針についての打ち合わせであった。この事案は,訴訟による被害回復しかない。この二つの事案は,それぞれ,その人の人生に大きな影響を与えてしまった事件である。

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