30年ぶりの引っ越し

2008年2月9日

事務所の移転作業がきょうからはじまっている。ここのところ既に10日間ほど準備をすすめてきていたが,引っ越しの荷物だしと,新しい事務所への搬入がなされ,電話の切り替え,コンピューターの移動などの作業がなされている。一日中荷物をまとめる作業ををしてた。それにしてもいろいろなものため込んでしまっていたので,廃棄すべき資料が相当な量に及んでいた。さらに持ち出す荷物もびっくりするほどの量である。事前に業者の方から,だいたい段ボール箱200箱ぐらいでしょうかといわれ,そんなにあるわけないと反論していたが,結局ほぼその程度の荷物になった。数年ごと転勤で引っ越す裁判官がうらやましいとおもっていたが,新しい事務所での仕事で,気分一新である。明日には搬入が完了し,また新しく荷物を納めなければならない。数日通常の業務ができなくなり,なんだか裁判所が遠くなったように感じる。

机の引き出しの奥から,初めて購入し携帯電話がでてきた。重くてとてもポケットなどにいれることのできるものではない。また,2HDというフロッピーがでてきて,これも時代の流れを感じる。もっとも,私が独立して初めて事務所を持ったときはワープロもなく,和文タイプで仕事をしていた。さすがこの代物は早々と処分をしていた。事務所の化石のようなものに出会い,この際すべて廃棄してしまうつもりである。古い記録もでてきた。加藤老再審事件の再審開始決定書である。私が大勢の弁護人目録の最後に名前がでている。その時の合議体の裁判官の一人に岳父の名前がある。実際に決定書を起案したと聞いていた。さらに,岳父が刑事裁判官として調査・研究をしたことがあったらしく,「小平事件」の鑑定書の写しなどがでてきた。岳父の死後に見つけた物なのだが,捨てように捨てられないものである。さて,このあらたな事務所でいつまで弁護士ができるか。その先はもはや短い。

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