ネームプレートに付けた写真
高校の同期会があった。5年に一度の開催が恒例となっていたが,今年度は60歳の還暦を迎えた節目の年であったことから2年ぶりの開催である。しかし,今日は出席率は30パーセントぐらいもあり,熊本,東京,名古屋からなどの出席もあった。しかも,きょうは泊まりがけの企画である。
受付から驚かされた。会費を支払い,それぞれに渡されたネームプレートにはなんと卒業アルバムから転載した写真がつけられているのである。突然に42年前の自分にであうのである。昔のイメージで思い出してくださいという趣向かもしれないが,それでも年を経た現在の顔を見ながら誰であるかを思い出す方がやさしいかもしれない。この変化の過程を知らなくても,現在の顔をみながら42年前にあった人との同一性を判断できるのは不思議な人の能力ではないだろうか。それにしても,42年前の写真を胸につけて互いに話をするのはおもしろい趣向であった。
途中で,ブラスバンド部のOBによる演奏があった。私たちの世代はやはり舟木一夫の「高校3年生」である。この曲がオープニングであり,アンコール曲は「高校3年生」であった。この曲は聴くだけで,胸にじーんと響いてくる。寄宿舎の窓から差し込む斜めからの光線で作られた日だまりから,落葉した木々が見え,この音楽がどこからか聞こえてきたことを覚えている。
明日は,続いて中学校の同窓会である。これはクラスが順番で毎年担当し,毎年開催されているほとんど「ちゃん」で呼び合うかなり濃密な会である。還暦を迎えたとうことはサラリーマンにとっては定年であることが多い。それぞれが第2の人生を始める節目の時であり,集まりたいという気分はいつもの年よりも大きいかもしれない。この会も楽しみである。