お金

2008年2月17日

お金はほどほどあればいい。しかし,そのほどほどであればいいということが難しい。さらにほどほどにさえ手に入りにくいのが現実である。お金は,本来その労働の対価として与えられ,それを生きていくために必要なものと交換して取得するために利用される。しかし,それにとどまらないで,いろいろと人の人生に大きな影響を与えてしまう。

きょうは,お金にまつわる相談や事件処理が多かった。父親が多大な借金をしつつもその額の異常さに関心を示さず,さらなる借金をしようとしている。もうかなりの年の方である。子供たちはその負債を少しでも後始末をしようと既に相当な金額を投入し,自らも借金を背負ってしまっている。これから子供たちを育てていかなければならない年代である。相談を受けたが,父親自身がきちんと負債を整理しようとしないかぎり手の打ちようがない。朝一番の相談であった。

そして,遺産分割審判事件の準備,打ち合わせがあった。後妻,先妻の子,後妻の姉妹と複雑な相続人の人間関係である。そして遺産が並の人とは桁の違う金額となっている。ほどほどの範囲をはるかに超えている。それだけにそれぞれがその遺産に人生の思いをかけた執着が生じる。互いのちょっとした言葉が,決定的な行き違いを見せたりする。その遺産の換価手続きを進行している。私も個人的には経験のない投資信託の処分などの手続きを代理人としてした。不動産,有価証券などがある。とりあえずの遺産の整理をするとともに,次回の裁判所の期日の準備をした。相続が開始されて既に4年は経過した。遺産の額が微妙にそれまでの人間関係を浮き彫りにしていく。

午後からは,恒例の県西部のある町での法律相談にでかけた。実家の先祖伝来の土地がゴルフ場として買収された。どうしてもそのことが気になる。買収金はどんな風に分割されたのだろうか。口には出さないが,当方にもらうべきものがあるのではないかと気になったようであった。簡単な法律相談ではあり,一応は現状に納得されたようではあったが,今までの人間関係について長々と話が続いた。こうしたことが背景にあるからこそ,お金のことが気になるのであろう。

そして,夜はBSで「アマデウス」を見た。人生は金ではないと言いながらも金が人生を変えていく場面もあった。一日を振り返ったとき,きょうはお金について考えさせられることが多かった感じた次第。

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